ベス・チャトー・ガーデンへ①

 昨日少しだけティールームの様子をご紹介しましたけれども、7月16日(土)に、エセックス州のコルチェスターという町にあるベス・チャトー・ガーデンというところへ行ってきました。ベス・チャトーさんというイギリスの大変有名な女性園芸家の方のドキュメンタリーをNHKのBSで見て以来、ずっと訪ねてみたいと思っていたところです。

 前回も少し触れましたが、そのドキュメンタリー番組の中で、エセックス州というところはイギリスで最も雨が少なく、風も強い過酷な土地だと紹介されていました。どれほど乾いた土地なのかな?と思っていたのですが、図らずも私たちはそこへ雨の降る日に出かけることになりました。前回コッツウォルズのキフツゲートコートへ出かけたときには暑さでクラクラするほどで、お花の写真も光が強すぎてなかなかうまく撮れないくらいでしたから、曇りや雨の方が人も少なくかえっていいかもしれないと、雨具を着こんで予定通りでかけることにしました。

 というわけで、写真のような格好でお庭を散策いたしました(笑)。これに折りたたみ傘も差して。写真の大木はガーデンへの入り口の横にあったものです。ここは果樹園農家をされていたというベス・チャトーさんのご主人の生家の土地で、その広さはなんと6.15ヘクタール”以上”もあるのだそうです。なので、このような大木もまだまだたくさん見られます。なんてったって、いくつかに区分けされた庭には、その名も「森の庭」というのもあるのですから・・・。

 こちらが受け付けとガーデンへの入り口です。現在の入場料は大人ひとり£6でした。簡単なガーデンの案内と、その年のプランツリストを無料でいただけます。それから入場券代わりのシールを1枚。そのシールを衣類の胸のところに貼っておけば、開館時間内なら一日何度でも出入りが出来ます。ティールームやお手洗いはこのゲートの外にあるので、見える位置にシールを貼っておくと良いですね。「今日は雨なので、上着の内側に貼っていただければいいわよ。」と受付の方はおっしゃってくださいました。それからプランツリストが濡れないように、ビニールの袋にもきちんと入れてくださいました。

 詳しくガーデンの紹介がされているガイドブックは£3です。こちらのゲートでも買えますし、ナーサリーのショップでも買うことが出来ます。この日は雨だったので、私たちは帰りにショップで買うことにしました。

 ゲートをくぐるとすぐに大きな池のあるウォーターガーデンに出ます。今日はまず、このまわりの様子をご紹介します。と言っても、写真はほんのごくごく一部、ということをご了承くださいませ。また、自分の興味にまかせて撮った写真なので、実際の庭の印象とかなり違うところもあるかもしれません。

 これを書きあがった後で自分のブログの写真を振り返ってみると、本当はもっともっとカラフルに色彩豊かなお庭だったのですが、ちょっと地味に仕上がっている気がするので・・・。まぁ、そんなことも頭の片隅に置きつつ、どうぞご覧下さいませ♪

 ギボウシ(ホスタ)は、日本にいた時は「うかつに地植えにするとものすごく大きくなるから注意」と聞いたことがあったのですが、ここではもちろん地植えで、こんなにのびのびと花を咲かせておりました。すっごく綺麗。本当にこんなに大きくなるのですね(笑)。受付でいただいたナーサリーのプランツリストを見ると、ベス・チャトー・ガーデンズのギボウシ(ホスタ)の種類はなんと24種類もあるようです。

 ベス・チャトーさんの著書には【damp garden】(湿地の庭)というタイトルのものもあり、ここにも水辺の風景と、そのまわりにはこんな感じで竹やシダなどのアジアっぽい植物が植えられていました。シトシトと降り続く雨に、とてもよく似合う風景という感じがします。

 雨の少ない地域とは言うものの、この土地の土はもともとジメジメとぬかるんだ粘土質だったのだそうです。それを池のある湿地の庭に仕立てたのがさすがですよね!

 足元にはドクダミ。ドクダミの学名はHouttuynia cordataというそうで、これもちゃんとプランツリストに載っていました。なので、勝手に生えてきたというよりは、ちゃんと場所を定めて植えられている立派な”植栽”のひとつとしてここにあるということでしょうね!プランツリストにはこの写真とは葉色がやや違って、"chameleon"という名前のものが一種類だけ載っていました。カメレオンというからには、葉色が変化するのでしょうか?

 こんなステキにドクダミの植わっている風景を見たことがありません。全体が雨にしっとりと濡れて綺麗です。

 ヘビイチゴもありましたよ~。ヘビイチゴの学名はDuchesnea chrysanthaというそうです。

 ベス・チャトーさんのご主人のアンドリューさんは生前、世界中の植物の分布図などを作成した方で、日本の植物についても自作の白地図を作っていたということです。現在ご主人の作った資料は、どこだったか忘れましたが、国内の大学で保管されているそうです。また、世界各国の植物に関する書籍を英語に翻訳するというお仕事も多数なさっていた方なのだとか。

 ベスさんはそのご主人にひとつひとつの植物の生育環境について尋ね、それにしたがって、庭のそれぞれの環境に適したものを植えていったのだそうです。湿地の庭に日本でよく見られる植物が多く植えられていたのは、なるほど、そういうわけなんですね。

 突然、木の根元からミャーミャーと声がして、振り向くと小さな猫がいました!雨の中なのに元気いっぱい!それからしばらくは、まるで「こっちだ、こっちだ」と言わんばかりに、私たちの前や後ろをぴったりくっついて歩いていました(笑)。かわいい~☆

 途中で私たちは入れないエリアに猫は行ってしまいましたが、また帰り際に元の出会った木の前を通ったら、この子はちゃんとまたそこに戻ってきていました。縄張りの見回りの時間だったのかな?!

 顔は似てないのですが、模様が以前飼っていたアメショーにそっくり。雨の中をどんどん歩いて行っちゃうんだけど、立ち止まるとついつい傘を差し掛けたくなりますね(笑)。あ~、また猫を飼いたいなぁ!かわいい~☆かなり長い時間を一緒に散歩しました。

 私がこのベス・チャトー・ガーデンズで一番素敵だなぁと思ったお花がこちらです。プランツリストを頼りに調べてみると、和名をキョウガノコというようで、学名をFilipendula purpurea、英名はJapanese meadowsweetだそうです。日本の古い園芸植物だそうで、茶花などでもよく使われるものなのだとか。

 好きだなと感じたものが日本の花だと知って嬉しいです。それならまたいつか自分で育てることも出来そうですものね!同じFilipenduraは7種類ほどリストに載っていました。シモツケソウという植物の仲間のようです。これもここではかなり大きく育っていました。色がかわいいです。

 ブルーのアガパンサスも綺麗。こちらもプランツリストには16種類も掲載されておりました。

 赤い葉っぱに緑の葉っぱ、黄色い花に青い花、と色の組合せがものすごく綺麗です。こうやって見ると1枚の絵みたい。

 ひっそりと木の根元に紫陽花も咲いていましたよ。日本で見るより枝が細くてひょろりとしている気がしますね。

 紫陽花の上にあるこの木も、庭にある木のほとんど全てみな、ベスさんがご自身で植えたものなのだそうです。森のように見える庭も50年前にご自身で木を1本1本植えたのだというから驚きです。そしてこうやって撮った写真だけをみると、ここが個人の家のお庭だなんてにわかには信じられませんよね。

 こちらがウォーターガーデン前にあるベスさんのご自宅です。私たちが訪れたのは雨の日の午後だったので、残念ながらご本人にはお会いできませんでしたが、時間などがうまく合えば、庭を回っているご本人にお会いすることも出来るそうです。午前中が庭を見回る時間だそうで、午後はお休みの時間だと著書には書かれていました。

 普通のオープンガーデンは時期が限られているものが多いようですが、こちらは一年中オープンしていて、どの季節でも見学させていただくことが出来ます。プライベート空間をこのように開放しているというのはすごいことですよね。

 こちらは前回の記事でご紹介したティールームの外観です。晴れていたらテラス席もあったのかもしれませんね。

 最初の方にも書きましたが、ガーデンの受付でシールを渡されるので、それを胸の部分に貼っていれば開館時間内は1日中出入りが自由です。途中でティールームに戻ってきてお茶をしながら休憩するのもOKですし、午前中から来て、途中でランチを食べるのも良いかもしれませんね。ちなみにガーデン内でのピクニックは出来ませんが、お弁当を持ってきた場合に駐車場スペースで食べることはOKだそうです。

 それでは、1回ではお送りしきれなかったので、また次回続きをご覧いただきたいと思います。

コメント

アン さんの投稿…
このエントリーは知っているお花ばかり!
ギボウシは娘んちの庭にも生えています。フフッ、
「食料難になったらお浸しにして食べられるから、
大切に育てなさいよ!」と言ってるんですよ。
雑草としてあまり興味を示さないヘビイチゴも、
こうして見ると別物みたいですね。
我が家の庭にもドクダミが蔓延っています。
これは東洋だけかと思っていましたが・・・。
Sana さんの投稿…
★アンさん、こんにちは!
ギボウシはお浸しにもできるんですね~。知りませんでした。天ぷらというのは聞いたことがあるような気がします。

ドクダミがけっこう目立つ場所に植えてあるのには驚きました。お茶にできるということまでご存知かどうかは分かりませんが・・・。日本庭園のスタイルではないけれど、日本を感じるお庭の一角という感じでした。
lce2 さんの投稿…
しっとりと雨に濡れた庭は、瑞々しくて良いですねぇ。緑がとても綺麗です。
懐かしいなぁ、ドクダミにヘビイチゴ。
Sana さんの投稿…
★lce2さん、おはようございます。
ガーデン巡りは晴れた日に、と思っていましたが、雨の日もなかなか良いものでした。

ドクダミやヘビイチゴを見たら、本当に森や野原の中を歩いているような気分になりました。

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