ロンドン観光記④大英博物館の中の日本

 お昼ごはんを食べた後は大英博物館(British Museum)へ。もう、この建物だけでもすごいです~。

 こちらの大英博物館は、大英図書館の記事でも少し触れましたが、貴族であり医者でもあるSir Hans Sloaneの膨大なコレクションをベースに1753年に設立され、1759年に、現在の博物館の敷地内にあったモンダギュー公邸で一般公開されたのが最初だそうです。

 こちらは建物に入ってまっすぐに進むと出るグレートコートです。写真の左側に進むと簡単なカフェがあり、そこでもサンドイッチや飲み物を買うことが出来ます。それを持って先の写真のギリシャ風の柱の下で食べている人々の姿もたくさん見かけました。また、このグレートコートの二階(中央の円柱状の部分)にはカフェよりも落ち着いて食事のできるレストランがあるようです。グレートコートは2000年に出来たそうで、わりと新しいもののようです。

 そうそう、書き忘れてしまいそうになりましたが、こちらの入館料は無料。ドネーション歓迎ということで、寄付箱(かなり大きい)には、各国紙幣や硬貨がたくさん入っておりました。このように、ロンドンには無料の観光施設がたくさんあるようです。

 大英博物館の中は部屋ごとに番号がつけられ、自分の見たい展示のある部屋へまっすぐに行かれるようになっています。あまりに展示数が多いので、一日で全てを見るのはとても無理。予め興味のある分野を決めて、見学したい部屋へ行きます。私たちは「やっぱ、日本でしょう!」と意見が一致(笑)。さっそく92~94という部屋へ向かいました。

 展示室はすご~く静か。部屋の中も日本風なしつらえになっていて、なんだかホッと寛げます。入り口付近には曼荼羅や仏像が展示されており、仏教とは何か?という解説がつけられていました。

 神道に関する展示も。写真は【三十番神厨子】というもの。ひと月毎日交代で守護してくださる神様たち。これを見たら、西洋の人々は驚くのではなでしょうかね。毎日別の神様がいるなんて!ちなみにこちら、ひとつひとつはとても小さく、持ち運び用のケースに入っており、英語のキャプションにはポータブルと書かれておりました。

 その他には鎧兜、刀、昔のお姫様の蒔絵の豪華なお輿入れの道具(嫁入り道具)、印籠や煙草の道具、すずりと筆、地方色のある焼き物や織物、浮世絵や掛け軸などなど。いくつかご紹介しますね!(博物館内は写真撮影OK!)

 こちらの水差しは輸出用のものでしょうか。銀の蓋がついております。その銀のふたの部分、見えますか?キューピッドのような天使の飾りが付いています。面白いですね!あまりちゃんと解説を読まなかったのですが、銀の蓋の部分も日本で作ったのでしょうかね?それとも後から手に入れた人がつけたのでしょうか?(また行く機会があったらちゃんと解説読みます~^^;)

 こちらは涼しげな琉球の織物。後ろが透けるくらい薄く織られています。シャリ感があってサラリとして気持ち良さそう。

 こちらは反対に、暖かそうなアイヌの着物。キルトのような作りですよね。寒い土地ならではの衣類というのが見てすぐに分かります。模様は他のアジアの国の模様にも似ている気がしますね。

 猫好きとしては苦笑してしまいますが、こーんなヘンテコリンな絵もありました(笑)。こちらは河鍋暁斎の鳥獣画図のひとつ。ねずみの逆襲、ですかね。こういうテーマ(?)のものを、カエルとへビなど別の生き物バージョンでもいくつか描いているようです。そのうちのひとつ。日本画のコレクターであるウィリアム・アンダーソンのコレクションだそうです。

 有田などの九州の焼き物もたくさん。私は絵付けのされている和食器が好みなので、見ているととてもワクワクしてきます。この壺の絵の描かれたお皿、すっごくかわいいですよね~。素朴に見えるのに、絵の中の壺の模様のなんと細かいこと!

 近代から現代の作品も展示されておりました。こちらは明治の横浜の陶工、宮川香山!この人の作品、大好きです。もうひと目見てすぐわかりますよね~、香山だぁ!と。嬉しくなってしまいました。もーりーに写真を撮ってとお願いして、綺麗に撮ってもらいましたよ(笑)。日本のアールヌーボーって感じですよね~、香山って。

 大英博物館のホームページのリサーチというページで宮川香山を検索すると、かなりたくさんの作品を所蔵していることが分かります。私たちの訪れた日に展示されていた香山の焼き物はこの一点のみ。特集でもしてくれていたらいいのにな~なんて。日本に戻ったら、ぜひ眞葛ミュージアムに行きたいです。

 写真が撮れるとなると、嬉しいけれど、ダメですね。メモるのを忘れちゃって・・・。後から見てもどなたの何という作品か忘れてしまいます・・・。もう一度見に行きたいくらい。あ~、あの作品の写真は撮ってないんだ~とかも思うし。

 こちらの花器のような「編んだもの」も素晴らしいものがいくつか展示されていました。よその国の編み物工芸品と比べると、他の国のものはわりとプリミティブアートっぽい魅力があるのに対して、やはり日本の技はその精密さや形など特筆すべきものがあると思います。ただ編むだけではない。ピンと筋の通った感じを受けますよね。真剣さとか入魂というか、そういう感じを受けますね。

 ダウン・トゥー・アース的な素朴さのものの魅力ももちろん分かるのですが、日本の工芸品や美術品の美しさは本当にため息が出るほどだと思ってしまいます。

 フランス人の女性二人が私と並んで同じものを見て、満面の笑顔で「日本は素晴らしいわね!」と言ってくれました。別に私が作ったものでもないのに、なんだかすごく誇らしい気分!「どうもありがとう!」と心から2人にお礼を言いましたよ(^^)

 最後は、重要無形文化財保持者(人間国宝)の大坂弘道さんという方の2005年の作品。奈良の正倉院宝物の復元などをされたこともあるお方の作品です。これ、すご~く綺麗なんです。黒柿に本当に細かい象嵌の入った木工の香箱です。なぜかコレだけはキャプションも写真に撮ったんですよね。なので今、こうしてどなたの作か分かるというわけです。

 こういうのを見ると、また日本に戻ったら、国内もぜひぜひいろんなところを訪ねたいなぁという気持ちになりますね~。とても面白かったです。展示物は随時変わるとのことなので、そうなると行く度についつい日本のコーナーをのぞいてしまいそうですね(笑)。

 過去にも海外で見た日本美術や工芸はけっこうたくさん。わりと最近日本にも来ましたが、ボストン美術館では浮世絵をたくさん見ましたし、ニューヨークのジャパニーズ・ソサエティのギャラリーでは、魯山人とイサム・ノグチの焼き物や棟方志功の版画をたくさん見ましたよ。どれも別にそれを目指して出かけたわけではありませんが、他にもまだまだあるのでしょうね~。また何かに出あったら、ぜひ見てみたいと思います。


 

コメント

midori さんのコメント…
sanaさんこんばんは
今日は大英博物館にお招きいただいてありがとうございます。ロンドンの街の様子もいいですね。また、楽しみにしています。
Sana さんの投稿…
★midoriさん、こんばんは。
大英博物館は展示物の撮影が許されているので、少しブログを通して見ていただくことが出来ました。

街の雰囲気も楽しんでいただけてよかったです。

先日偶然おもしろい本を読みました。1989年にチャールズ皇太子が「英国の未来像」という本を出し、その中でロンドンの中の戦後に建てられた建築物批判をしたそうなんですね。それがかなりの反響をよび、聖ポール大聖堂の周辺は、わりと最近に、景観を無視した建物は取り壊され、新たに歴史的建造物と調和した建物が建て直されたのだそうです。今回その界隈はまだ訪れていませんが、今はどんな感じなのか、見てみたいなぁという気がします。

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