朝のお散歩とヨーク大聖堂

 ヨーク観光記の続きです。クイーンズホテルに泊まり、朝8時半の朝食を済ませた私たちは、ヨークミンスター(大聖堂)を見学するために、朝の旧市街へ繰り出しました。大聖堂の見学は9時から。それまで少し、静かな朝の街を散歩します。チュ-ダー様式の古い建物のパブがあったり・・・

 2階の天井が店の入り口のひさしの役わりをしている、長屋のような建物群があったり。階下がお店で、2階が住居でしょうか。

 広場では市場のテントが次々と準備を始めていました。邪魔にならないようにのぞきながら歩いていると、突然「オハヨウゴザイマス!」と日本語が聞こえてきてびっくり。見ると陶器を並べている女性が、ニコニコ顔で私たちのほうを見ていました。

 そして再び日本語で、「シガラキ、デス!ワタシ、コレ、ヤキマシタ。ムカシ、ニホンデ、6カゲツカンマナビマシタ!」と。いや~、びっくりしました(笑)。お名前などは伺い忘れてしまいましたが、20年近く前に(学生の時)、信楽で焼き物を習ったとのことで、ご自身で作った作品を市場で売っているとのことでした。「カナリムカシ。ニホンゴ、ダイブワスレタ!」と言って笑っていましたが、とってもお上手な日本語でした!

 まさかヨークで信楽焼(?)を売る人に出会うとは驚きです。この女性、着ているものなども藍染のような色合いのナチュラルな雰囲気のものを着ていましたし、物腰もなんとなく、日本人に近い静かで優しい感じのする方でした。お名前を聞けばよかったなぁ~。

 こちらも長屋風の建物です。お店はまだどこも開いていません。カフェやレストランの前には納品のトラックが来ていたり、平日(月曜日)の朝なので、足早に通り過ぎる通勤の人々の姿も。こちらの写真の右端には、ナショナルトラストのお店もありましたよ。ウィンドーには素敵なものがたくさん飾られています。帰りにお店が開いていたら寄ってみよう!

 さらに大聖堂に向かって歩いていくと、細い路地がありました。こういう道、ついつい進んで行きたくなりませんか?夜じゃ怖いけど、朝なので行ってしまいましょう!(笑)

 ・・・と、ただ単にフラフラと歩いているこの道は、なんと2000年前に、ローマ人が造った道なのでありました!ヒャ~。そんな昔の道なんだ!!

 その古い古いいにしえの道を、パイプを口の端に加えた通勤姿(?)のおじ様が、足早に私たちの横をすり抜けて行きました。パイプかぁ~。なんだかイギリスの雰囲気を盛り上げてくれる小道具ですね。

 とそこへ、ナショナルトラストの案内を発見。あ、だからさっきナショナルトラストのお店があったんだ。なんなんだろう、このトレジャラーズ・ハウスって。

 進んでみるとこんな入り口が。しかし、見学は11時からということで、この日は午前中のうちにヨークを出て、次なる目的地のエジンバラに向かわなくてはならない私たち。残念ながら時間的に見学は無理と判明。なんだか面白そうだったんですがね~。しかたがありません。またいつの日にか、見に来よう!

 見学は無理でもとりあえず、どんな建物かということだけでも写真に納めておきましょう。フェンス越しに1枚パチリ。

 ナショナルトラストのサイトによると、このTreasurer's Houseの中には300年間の時代に渡る家具や食器などのアンティークコレクションが展示されているのだそうです。面白そう!そして、「不名誉なことに」と言葉が添えられていますが、古い建物のご他聞にもれず、ここにもまたゴーストストーリーがささやかれたりもするのだそうです。(ウィキぺディアによると、屋根裏の配管工の人が、作業中にローマ軍の亡霊を見たという伝説もあるのだとか。

 こんな記念碑のようなものも壁にはありましたが、この方が住んでいた家なのでしょうかね。もともとは中世にヨーク大聖堂の出納係(会計係)を務めていた人物の家だったそうで、その後は何度も人の手に渡ったのだそうです。

 でも、この記念碑の人は、出納係ではなさそうですね。天文学者と書かれています。ちょっと調べてみましたら、このジョン・グッドリックという方はオランダ人の天文学者だそうで、22歳で亡くなったそうですが、その大部分をイギリスで過ごしたのだそうです。小惑星アルゴルというのを観測したことで有名な方だそうで、この記念碑にも、このトレジャラーズ・ハウスの窓から、その小惑星アルゴルを観測したと書かれています。また、ヨーク大学にもグッドリック・カレッジというものがあったり、小惑星の名前にもこの人にちなんだグッドリックというものがあるのだそうです。(Wiki参照

 本当にまぁ、この国ときたら、ボケ~と歩いているだけでも、いろいろと勉強になりますわね。

 ハイ、やっと、ヨーク大聖堂の裏手にやってきました。表からは分かりませんでしたが、裏ではこのように、かなり大規模な修復の作業が行なわれていました。

 そして、ヨークミンスターの裏手の庭へ到着。ここにもまた、広々とした芝生の庭があり、朝でもちらほら散歩をする人々の姿が見られました。ヨチヨチ歩きの赤ちゃんと、犬を連れたお母さんの姿も。

 敷地内には、こーんな大きな木がたくさん植えられていて、朝は涼しかったけれど、暑い夏の昼間でもきっと、涼しい木陰を作ってくれるのだろうな~と思いました。

 派手さはありませんが、季節の花もしっかりと植えられていましたよ。ここにもラベンダーやダリアが咲いていました。

 夜の街歩きでライトアップされた姿を見たのがヨークミンスターの西正面。しかし、見学の入り口はそちらではありません。南側にまわると入り口があります。まだ見学開始時間のほんの少し前。でも、中から人が少し出てきたり・・・。「ん?もういいのかな?入ってみる?」

 中に入ると受付があります。ガイドブックには見学は大人£6と書かれていますが・・・

 なんと、中にいた大聖堂の方と思われる男性が私たちに手招きをして、「さぁ、どうぞ、中に入ってご覧下さい」とおっしゃるではありませんか。料金は?と言うと、そんなものはいりませんと。「え?え?え?」いいんですか?まだ見学時間前だし、それに料金も要らないの?!なんで?!

 なんだかよく分からないまま、見学させていただきました(笑)。街を一望できるタワーや、地下の宝物館に行かないのなら、ひょっとしたら料金はかからないのでしょうかね?(それともひょっとして、2人とも揃って16歳以下に見えたとか・・・^^;)タワーや宝物館も見学したかったのですが、時間を聞くとツアー制になっており、それも11過ぎからとの返事だったので、この日は大聖堂の中のみの見学をしました。

 というわけで、どうしたことかタダで見せていただいてしまった私たち。その時にお財布に入っていたちょっぴりのコインを、心づけとしてドネーションの箱に入れました。ほんのちょっぴりで申し訳ないくらいですが・・・どうもありがとうございます!の気持ちということで。。。感謝、感謝。

 また、入り口では、日本語で書かれたパンフレット(案内図)をいただきました。写真撮影も係りの方に尋ねましたらOKとのこと。静かな時間に、ゆっくりと見学させていただけました。

 中に1歩足を踏み入れると、さすがイギリス最大のゴシック建築というだけあります。ものすご~く大きいです。朝早い時間だったので、まだ人はまばら。もともと大聖堂の見学なので人がたくさんいても静かでしょうけれど、それでも誰もいないシーンとした空気を感じられたことは幸運でした。

 ヨークミンスターはとても歴史の長い大聖堂で、この場所に教会としての建物が最初に建てられたのはなんと紀元627年のことだそうです。その時のものは今とはまったく比べ物にならないくらい大きさの、小さな木造のものだったそうですが、そのすぐ後に石造りの教会へと建て替えられ、長い時を経て、徐々に大きくなっていきました。

 ステンドグラスの数もたくさん!写真は西正面のステンドグラスで、イエスの系譜を描いたものなのだそうです。作られた年代は1310年頃とのこと。

 反対側の東正面には15世紀に作られたステンドグラスがあり、そちらは世界最大の中世ステンドグラスだそうですが、これは現在修復中。入り口でいただいたパンフレットには、修復資金の協力の呼びかけも書かれていました。

 高い天井の吹き抜けから光が差し込み、電気などついていないのに、大聖堂の中はとても明るかったです。

 4面にパイプを配した大きなオルガンが、大聖堂の中央にありました。この下にアーチがあり、そこをくぐって向こう側に抜けると、このパイプオルガンを反対側から見ることができます。

 アーチ型天井の飾りも煌びやかです。ここの装飾のことも大聖堂のパンフレットに書かれており、浮き出し飾りは聖母マリアの被昇天を表現しているのだそうです。聖母マリア様が、両脇から天使に支えられている様子が見えますか?

 さて、ここをくぐるとパイプオルガンを反対側の位置から見ることができます。オルガンの演奏台は、このアーチの真上にあるのだそうです。

 反対側の様子はこんな感じです。こちらが内陣(The Quire)と呼ばれる場所で、ミサの時の聖歌隊の方々の席だそうです。 

 内陣の外側の壁の一角に、こんなキルト作品を見つけました。1993年に36人の人の手で作られた、フレンドシップキルトのようです。

 キルトの飾られていたコーナーの様子はこんな感じです。壁面にいろいろな方のメモリアルが刻まれています。どれもかなり凝っていて、立派な作りのものばかり。パンフレットによると、1854年に、大聖堂内の埋葬は法律で禁じられたとのことです。

 いよいよ見学時間になり、一般の人々がぞろぞろと入ってくる頃に、私たちはそっと大聖堂を後にしました。

 外に出ると、ヨークミンスターの前にはローマ皇帝コンスタンティヌスの像がありました。像には「紀元306年ヨークにて(自らが)ローマ皇帝であると宣言」と刻まれています。

 コンスタンティヌス像の向かいには、もう少し詳しい像の説明がありました。それによると、この像は1998年に完成したものだそうです。コンスタンティヌスってどんな人?という方は、とりあえずWikiをどうぞ!

 大聖堂の前にはこのような、ヨーク旧市街とヨークミンスターの模型もありましたよ。もーりーさん、ミニチュア越しにヨークミンスターの入り口を撮影。模型はちゃんと同じ向きで作られていて、大聖堂の入り口とぴたりと重なるように出来ていました。

 見学が終るとちょうどお店の開店時間。(だいたい9時半ごろでした。)ナショナルトラストのお店に寄って、野鳥のイラストのカレンダーを来年のために買いました。

 ナショナルトラストのお店は各地にありますが、ヨークのお店は店内も広く、品揃えもとても充実していましたよ。隣のカフェは利用していませんが、のぞいてみたらとても素敵な雰囲気でした。ここでランチやお茶をするのも楽しそうです。(お買い物の時には、袋は有料ですので、エコバッグなどを持っていると便利かもしれません。)

 ホテルへ戻る道すがら、もう一度広場の市場に寄ってみると、どのテントも準備完了で、たくさんの人で賑わっていました。

 たった1泊のヨーク滞在でしたが、ブログ記事にするとなんとボリュームの多いこと!1日2記事アップしたのに、1週間以上かかりましたね(笑)。次回から、エジンバラをお送りします。お楽しみに~。

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