モノクロ暗室にて(3)

1.Walking Wolf, Aug 2013
(Nikon FM10, Ai AF NIKKOR 50mm f/1.8D, Kodak Tri-X 400)
 
11月9日(土)に再びJCIIの暗室基礎講座に行ってきました。3回目の受講です。先生は写真家の池本さやか先生http://sayaka-ikemoto.image-i.net/?lang=enです。
 
今回はネガ現像はせずに、プリント作業だけをしました。サイズはすべて六切、使った印画紙はフジフイルムのバリグレードWPの光沢です。多階調のRCペーパーで、テストピースと本番用と暗室で用意して頂いたものを使い、使用した枚数分だけ帰りに精算してもらいます。
 
多階調の印画紙は、コントラストの調整を引き伸ばし機側のフィルターで行います。フィルターには号数が付いていて、その数字をひとつ上げると、光量が半分になるのだそうです(→その分、露光時間は長くなる。)印画紙には多階調だけではなく、フィルターを用いず、それぞれに号数のついたものもあるそうです。(参考図書:『シリーズ日本カメラNo.112 モノクロ写真の現像とプリント』日本カメラ社)
 
1のオオカミの写真は、そのコントラスト調整をテストピース6枚分行い、最終的に本番では2.5のフィルターを使い、4.5秒露光させてプリントを完成させました。小さなネガだけを見ていた時には気づかなかったのですが、引き伸ばしプリントをしたら左上にランニングをする人の足が出てきて驚きました(笑)。
 
これを見た先生は、「この足がいいんですよ~。ここ(右上のアスファルトのぽかんと開いた空間)にこの足が来てればもっと面白い写真になりましたね~。」とおっしゃいました。そ・・・そうかも。撮影時にこのランナーに気づいていれば、シャッターチャンスをずらすことが出来たのにな~と残念!まだまだ視野の狭い私です。
 
もっとも、道路上の絵ばかり見ていたので、足が通るのに気づいていたら、過ぎ去るまで待ってしまったかもしれません。足を入れると面白いというのは、実は自分にとっては発見でした!(そして今この写真を見ると、やっぱり足がもっと大きく写っていたほうが面白かっただろうなと思います。)
 
2.Swingin' Whale, Aug 2013
(Nikon FM10, Ai AF NIKKOR 50mm f/1.8D, Kodak Tri-X 400)
 
くじらさんもいます。同じ場所で撮ったもの。というわけで最初からフィルター使用の前提で、テストピースを3枚作った後、本番は2のフィルターで5.5秒の露光をしました。
 
この写真は、主役のくじらさんにイマイチうまくピントが来ていないのが反省点。また、平面を撮っているつもりになっていましたが、実際の画面は斜めに角度がついているので、もっと被写界深度を深くした方が良かったな~というのも反省点です。
 
引き伸ばしてみると、自分で撮った写真をじっくりと見るので、撮影時の反省点がけっこう見えてもきます・・・^^;
 
3.A town on plants, Aug 2013
(Nikon FM10, Ai AF NIKKOR 50mm f/1.8D, Kodak Tri-X 400)
 
これも同じ場所で撮ったものなので、同様に。テストピースは2枚で、本番は2.5のフィルターで6秒露光しました。反省点もくじらさんと同じ(笑)。また撮りに行きたいです。

4.失敗した印画紙で遊んでしまいましょう、の1枚
 
ところで、3のイチョウの写真をプリントする時に、私は大きな失敗をしてしまいました(汗)!
 
「露光時間6秒って長いな~。ん~・・・?!いくらなんでもこれは長すぎでしょう!あーーーー、タイマーのボタン間違えた(T T)」
 
引き伸ばし機は、タイマーで露光時間をセットして”正しい”ボタンを押すと、0.1秒単位でサッとついては消えるのです。それを、間違ったボタンを押してしまって、光を当てっぱなしにしてしまいました。これでは現像しても印画紙は真っ黒けです。「先生~!印画紙を1枚無駄にしてしまいました~」と白状すると・・・
 
「それじゃ、この印画紙を使って、ちょっと遊んでみましょうか。」
「???」
 
そう言うと先生はこの失敗印画紙を現像液の近くに持っていき、現像液をピンセットにつけて、サラサラと何かを書き始めました。すると・・・私の名前が黒くなって出てきた!!(驚)
 
なるほど~。露光した印画紙に現像液をつけることによって絵が出てくるので、現像液に浸さない部分は露光されていても黒くはならないんですね。頭では分かっていたつもりでも、こうして実験みたいなことをすると、実感として理解できます。これもそのまま停止→定着→水洗といつもの作業をして、1枚100円の印画紙代もお支払いして、家に持って帰ってきました。失敗したものも、有意義な実験でお勉強になり、無駄にならずによかったです(笑)。先生、ありがとうございます。
 
5.Two Cats, Sep 2013
(Nikon FM10, Ai AF NIKKOR 50mm f/1.8D, Kodak Tri-X400)

午後からの5枚目は、湘南で出会った猫さん達です。もーりーの撮ったカラー版はこちらをどうぞ⇒『湘南カメラ散歩(9月)②にゃごにゃごにゃごにゃごにゃご』(http://dolcevita-sana.blogspot.jp/2013/10/blog-post_20.html

こちらは講座に初めて参加した時(『暗室初体験!』http://dolcevita-sana.blogspot.jp/2013/09/blog-post_29.htmlに、自分で現像したネガからのプリントです。コンタクトシートがあったので、それを見ながらテストピースを3枚作り、本番は3.5秒で1枚目をプリントし、2枚目には3.5秒の露光の後、左側の猫ちゃんを覆い焼きしながら左半分をプラス2秒、さらに、写真の下のみプラス2秒焼きこみ・・・という作業をしました。

光の加減や影などで明暗差があったので、左の猫に合わせると右が真っ黒、右に合わせると左が真っ白となるところを、覆い焼きをして、2匹とも同じようにハッキリと表情や模様が見えるような仕上がりにしたというわけです。また、写真の底辺をくっきりと焼きこむことで、見た目が安定するとのことでした。

覆い焼きや焼き込みの作業は今回から自分だけでの挑戦です。本番3枚目も、もう一度2枚目と同じ作業をして、めでたく完成となりました。

6.Bougainvillea, June 2013
(Nikon FM10, Ai AF NIKKOR 50mm f/1.8D, Kodak T-MAX400)
 
6枚目はモノクロで撮ったお花の写真のプリントにも挑戦してみました。横浜で撮ったブーゲンビリアです。どピンクの花を咲かせるブーゲンビリアも、モノクロになると違った雰囲気になりますね。Flickrで"Sad Flower Image"というグループからお誘いがありビックリしましたが・・・^^; モノクロだからって悲しいイメージなんてないよ~と思い、お断りしました(笑)。
 
こちらも左右で明暗差があったので、左と下に焼きこみの作業をしました。テストピースは2枚。本番も2枚で完成。少し作業に慣れてきたような気がします(?)。全体を3秒露光した後、焼き込みはそれぞれ2秒しました。
 
本当は四隅を出したほうが写真が安定して良いそうなのですが、もともとかなり白く飛んでしまっていたので、今回はこれ以上の焼きこみをしても不自然にグレーが出るだけだろうとのことで、ここで完成に。暗室講座では、次の撮影時の構図のアドバイスなどもいただけるので、それも嬉しいポイントです。
 
7.Sleeping, May 2013
(Nikon FM10, Ai AF NIKKOR 50mm f/1.8D, Kodak T-MAX100)
 
最後に人物も1枚。もーりーさんのお昼寝中を失礼して・・・。スヤスヤ眠っております~。GW中のある日のひとこま。
 
先生曰く、「モノクロでも、人物写真は肌の色を大切にします」とのこと。きれいな肌色が出るまで、フィルターも使いながら、テストピースを5枚作りました。それを元に、本番は2.5のフィルターを使って2.5秒の露光を。その後2枚目で、さらに四隅をそれぞれ2秒ずつ焼きこんで完成。
 
テストピースは中央の顔の部分で作ったのですが、現像液に浸しているのを見た他の受講者さんがひと言・・・
 
「お!子供の写真ですか~」
「いやいや、これ、夫です~(爆)」
 
子供のような寝顔が撮れたかなと、ちょっと嬉しいひと言でした^^
 
次回は手持ちの現像済みのネガの、コンタクトシート作りを進めたいと思います。今回あべこべに、コンタクトシートの無いまま、先にプリント作業に入ってしまったので・・・^^; 「コンタクトシートの無いものは、ちゃんと作った方が良い」と先生にアドバイスいただきました。
 
この日は2013年の最後の暗室基礎講座。帰りには先生や他の受講者さん達と一緒に、新宿のインスタンスというギャラリーに写真展も見に行ってきました。(同じ暗室にいらしていた方の参加していたカラーの風景作品のグループ展でした。)
 
どうやらこれからも、これが私の日常の中の、『特別な時間と場所』になりそうな気がします。とても楽しい時間です。
 
 
*本日の画像は、暗室でプリントしたものを、スキャナーで読み込んで使っています。

 

コメント

アン さんの投稿…
Sanaeちゃん、こんばんは~☆
モノクロ写真って昭和の香りがする…と、
以前書きましたが、何度拝見してもやはり
昭和の雰囲気ですね。
もーりーさん、昭和の名カメラマンさん?
お疲れになってチョイと失礼!って感じ♪
Sana さんの投稿…
★アンさん、おはようございます。
写真は見る人によっていろいろな印象を
思い起こさせるものだというのが面白いですね。
モノクロはアンさんには昭和の香りなのですね^^

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