モノクロ暗室にて(5)‐1:フォトグラムの実験


フォトグラムの実験(1)
印画紙の上に手を置いて10秒露光させたもの(印画紙:利根)。
光は手を透過して(?)印画紙をうっすら黒くした。
 3月1日(土)にJCIIの黒白写真暗室基礎講座に行ってきました。講師は写真家の池本さやか先生です。本日はその日の暗室講座で行われた、フォトグラムの実験についてお送りいたします。(JCIIのサイトはこちら→http://www.jcii-cameramuseum.jp/ )
印画紙の上に直接何か物を置いて露光させると、その物の形が印画紙上に記録されます。そしてそれを現像すると、光によって記録された形が浮かび上がって出てきます。これをフォトグラム(photogram)と呼ぶそうです。
コンタクトシート制作のための引き伸ばし機のレンズのセッティングを先生が説明してくださっている時のこと。ほかの受講者さんからのある質問から絞りと露光時間の解説になり、その流れで先生から「ちょっとみんなで実験をしてみましょう」という提案がありました。そしてこのフォトグラム製作の体験が始まりました。使った印画紙は先生が用意してくれた利根(とね)という印画紙です。(フジフイルム製・すでに製造中止)
1枚目はまず印画紙を引き伸ばし機の上に置き、その上にそれぞれ自分の手を置いて、10秒間露光しました。それを現像したものが(1)のものです。(スキャンしました。)
印画紙によっても必要な露光時間は変わるそうで、「う~ん、10秒じゃちょっと足りなかったかな~」と、浮かび上がってきた手の形を見て先生はおっしゃいました。確かに全体的に色が薄くしあがりました。そのわりには手の部分も真っ白にはならずに色がついています。これってもしかして、手がそれなりに光を通しているってことなのでしょうか。(実験中に質問すればよかったな・・・。)
ちなみにこの日、私は親指と中指にバンドエイドを巻いていたのですが、それもそのまま手指と境目なく同じ色になりました。こういうのもなかなか興味深いところです。

フォトグラムの実験(2)
印画紙の上にめがねを置いて60秒露光させたもの(印画紙:利根)。
印画紙に必ずしも密着していなかったフレーム部分も白くなった。

 「じゃあ次は、タイマーを60秒にセットして、印画紙の上に何か物を置いてみてください。メガネをかけている人は、それを置くと面白いかもしれませんよ~。」と先生。2回目の実験が始まります。私は先生のお言葉通りかけていたメガネを外し、たたまずにそのままレンズを下にして置いてみました。それが(2)のものです。

現像してみるまでは、『印画紙に密着しなかったフレーム部分は黒くなってメガネの形が崩れるのではないか?』と想像したのですが、予想に反してキレイにフレームどおりのメガネの形が出てきたので感動しました。プラスチックはあまり光を通さないのかも?!色も関係あるのでしょうか?赤いセルフレームのメガネを使いました。透明ですがUVカット仕様のレンズ部分は、うっすらと色がつきました。何もないところよりは薄い色です。真っ黒な色のついたサングラスだとどうなるのでしょうか?なんとなく真っ白になったりするのかなと想像しますが、実際はどうなのでしょう?気になりますね^^

他にも、「形のいろいろなパスタとか、植物の葉っぱ、アクセサリーや電球なども面白いフォトグラムができますよ」と先生は教えてくれました。

おまけの実験
印画紙の上に何も置かずに60秒露光させ、
現像液で絵を描いてから定着させたもの。
現像液が触れた部分のみが黒くなる。

最後は、以前も引き伸ばしに失敗したプリントでやったことのある、おまけの実験を・・・。今回のは失敗作からではなくて、これを目的にみんなでやりました(笑)。

(1)(2)のフォトグラムで使ったのと同じ利根という印画紙を使って、ただ単に60秒露光させてから、現像液でそれぞれ好きな絵や文字を描きました。前回は私が無駄に露光させすぎてしまった印画紙に、先生が私の名前を書いてくださったのですが、今回は自分自身で、即興の猫の絵を描いてみました。現像液のついた部分だけ見る見る黒く絵が出てきます。これを停止液に浸せば反応は終わり。これも面白い実験ですよね^^

使うのは現像用のトングなのでちと描きづらいのではありますが、水筆などの中に現像液を入れたものを使ったら、けっこう細かく描けてかっこいいのが出来るのではないか・・・?などと思ってしまいました。あるいは、書道のようにお気に入りの一文字を書くのもカッコ良さそう!真面目に取り組んだら、写真とはまた違った面白い作品が出来そうですよね。とても楽しい実験でした。さやか先生、ありがとうございます!

次回は、その日の暗室で自分がプリントした写真をご紹介します~。

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