御茶ノ水へ行ってきた


午後から思い立って御茶ノ水まで行ってきました。


お目当ては、神田明神近くのギャラリー・バウハウスで開催中の、写真家の田中長徳先生の個展。最終日の一日前、滑り込みで見て来ました。1973年にウィーンで撮影された、モノクロ写真51点という写真展です。

ギャラリーに入ると、階下から聞き覚えのある声が聞こえてきます。木星球倶楽部と書かれた黄色いTシャツ姿のチョートク先生がいらっしゃいました。「今回はザイロウジンってのをやってるんだよ。ロウの字はこっちね、老人の老。」

そのおかげで写真を見にお邪魔した私は束の間、先生のトークを独り占めしてしまいました。贅沢すぎる・・・!もちろん気になったプリントについて質問させていただきました。「その質問、今回一番多いんだよ。25人目!模範解答でいきます。」と言われてしまいましたが・・・。なんか、”お約束”の質問をしてしまったようです。そうかな~とは思ったんですけれども・・・。特徴的なものが1枚あったので。

で、現像時にネガにドットが出る現象について教えていただき、大変勉強になりました。ネガ現像の時にドットが出てしまうのは本来は失敗例だそうですが、なんだか特殊効果のようでとても面白いと思いました。デジタル写真がドットの集積と考えると、フィルムで撮った写真にそのようなドットが浮かび上がっているのは、余計に面白く感じます。

現像液と定着液の温度差が極端だった時などに出るそうで、そうなると1本丸まるドット被せになってしまうのだとか。失敗現象と聞いても、プリントもかっこよかったし、ついつい自分でもやってみたくなってしまいます。やってしまうと、そのネガはもう、元には戻せなくなってしまいますけれども・・・。

さて、今回の個展では70年代に撮影したものを、あらためて今年の春にご自身で暗室に入り全部プリントしたのだそうで、その作業枚数をお聞きしたらクラクラ来てしまいそうでした。同じカットを複数仕上げねばならないので、1日に50枚プリントしたりしていたのだとか。(1時間にだいたい10枚、全部で500枚以上。)

「泳ぎとかと一緒で、(デザインセンターで暗室に入っていたから)体が覚えてるんだよねぇ。一種の曲芸みたいかも・・・」と言って笑っておられましたが・・・並大抵の集中力ではないと思われます。さらに、「印画紙への露光中は寝てた・・・」とも・・・。まさか~?!3分というのがあったようで、まぁ、たしかに長いけど・・・。「暗室での3分は永遠」 by チョートク先生(笑)。


会期終了間際でしたが、思い切って見に行ってきて本当によかったです。とても素敵な写真展でした。



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