Dr.D.G.Hessayon, The Bedside Book of the Garden: A Garden Miscellany

Dr.D.G.Hessayon, The Bedside Book of the Garden, Expert Books, 2008

本の話ばかりになってしまいますが、本日は前学期に履修した放送大学の科目、『ヨーロッパの歴史II 植物からみるヨーロッパの歴史』の勉強にとても役立った本を1冊ご紹介します。The Bedside Book of the Garden:A Garden Miscellany という本です。夜ベッドに寝転がって眠る前にちょっとだけ読む…といったコンセプトでしょうか。サブタイトルには庭にまつわる雑文集とあります。2011年にイギリスで買ってきました。

著者のHessayon氏は御年90歳近いイギリスの園芸著述家で、ベストセラー作家としてギネスブックに載ったこともあるという人です。この本は1983年に別のタイトルで出版されたものの、2008年の改訂版です。最初はベッドサイドじゃなくて、アームチェアだったらしいです(笑)。どちらもゆったりとした時間の使い方が想像できて、イギリスらしい素敵なタイトルですよね。お茶やビスケットを傍らに用意してから読みたくなります。

このタイトルからも分りますように、この本はプロに向けて書かれたものではなくて、一般・家庭用の園芸読み物です。ですがご覧いただきますように、本につけられた付箋の数だけ、教科書のテーマに関連する記述があるのですから驚きました。

それでは、付箋をつけたページの見出しを並べてみましょう。カタカナと簡単な和訳で書きますね。( )で補足も入れておきます。

  • ケイパビリティ・ブラウン:天才か破壊者か?(風景式庭園)
  • クルシウス:花の庭の父
  • ロバート・フォーチュン:中国への最初のプラントハンター
  • ガートルード・ジェキル:ガーデニングのファーストレディ(コテジガーデン)
  • リンネ:現代の命名法の発明者
  • ル・ノートル:ヨーロッパのグランドマスター(ヴェルサイユ宮殿の庭)
  • ウィリアム・ロビンソン:今日の庭の父
  • トラデスカンツ:イギリス庭園を変えた親子
  • ブレナム(風景式庭園)
  • チャッツワース(デボンシャー公爵の庭)
  • ハンプトン・コート(国王ヘンリー8世の庭)
  • キュー(王立植物園)
  • 一番最初の園芸書(テオフラストス『植物誌』)
  • 一番最初の大衆向け園芸雑誌(ジョン・ラウドンのガーデナーズ・マガジン)
  • ヴィクトリア朝の水晶宮(ジョセフ・パクストンの温室設計)
  • 植物はどうやって海を渡ったか(ウォード箱)
  • チェルシーフラワーショー
  • コテジガーデンの話(ロビンソンとジェキル)
  • 庭師のギルドThe Worshipful Company of Gardeners
  • オランダがチューリップに狂った年(チューリップバブル)

いかがでしょうか。他にも、ヴィクトリア朝の庭、女性の場所、労働者階級の植物など、教科の後半にある、19世紀の社会的視点からのガーデニングについても触れられています。洋書なので全編英文ですが、挿画も多いですし、ひとつのタイトルにつき文章は見開き2,3ページですので、必要なページだけを辞書を引き引き読むのにもちょうどよいと思います。

また、ここに挙げたのは本の3分の1程度の内容で、そのほかは植物そのものの話や活用法など(たとえばフラワーワインの作り方)も書かれています。たまたま大学の勉強にも役立ちましたが、それがなくてもお気に入りの1冊です。



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