映画『サクロモンテの丘 ロマの洞窟フラメンコ』@あつぎ映画.comシネマ


6月23日(金)の午後はアミューあつぎにある映画館に、スペインのドキュメンタリー映画『サクロモンテの丘』を見に行きました。12:45~の回で、この日があつぎ映画.comシネマさんでの上映の最終日でした。予告映像を見ていて是非にと思っていたので、滑り込みで見に行かれて良かったです。

これからの各地の上映スケジュールは公式サイトに載っています。また、配給元のアップリンクでクラウド配信もしているようです。

☆公式サイトはこちら→http://www.uplink.co.jp/sacromonte/


ここからはネタバレありです。

さて、サクロモンテというのはアンダルシアのロマの人々が暮らす地域だそうで、映画はその人々のインタビューとフラメンコ映像で綴られています。生まれた時からギターやカンテ(歌)、バイレ(踊り)がいつもそばにあり、子供も観光客を相手にフラメンコで家計を助けていたそうです。学校の合間の30分だけ、先生に目配せして踊りに行っていたという話など、とても面白かったです。ハリウッドの俳優さんや各国要人等が訪れ、また、フラメンコの腕を買われ海外で活躍する人も少なくなかったようです。

暮らしぶりは貧しかったとはいえ、当時のモノクロ映像がたくさん残っているのは、やはりそれだけ多くの人々が外から訪れた証なのだろうと思いました。その映像を見ると、本当に小さなころから皆フラメンコを道端や家で踊っています。男の子が生まれるとまずギターを買い与えるというエピソードも印象的でした。フラメンコはいつでもすぐそばにあり、子ども達は目でみて真似て、習わず自然に身につけていくものだったのだそうです。

それが60年代初めの大雨災害で各地への避難を余儀なくされ、コミュニティーがバラバラになってしまいます。また、かつての住居や店は外国人が別荘地として使うなど、すっかり様変わりしてしまいます。こうなるとフラメンコがかつてのように自分達の仲間に伝わっていく道が途絶えてしまいます。そこでカンテ(歌)が本として出版されたりと、後世に伝える工夫がなされるようになりました。おそらくこの映画もその役目を担うひとつなのかなと思います。

フラメンコの歌詞が映画では字幕となって目の前に現れてきます。それを見ていると、それぞれの人が語った人生のひとこまひとこまがそのまま歌になっているのだとよく分かります。自分のことや自分の祖先のことが歌われるから、あれほど情熱的な声を響かせ、手や足を打ち鳴らし、全身全霊で踊れるのかもしれません。

あけすけに笑顔で語る姿は自由な喜びに満ちあふれていて、生きる姿というのはこういうものなのだろうな~と思いました。とても素敵な映画でした。


《後日追記》

★チュス・グティエレス監督が来日した時のインタビュー記事はこちら→http://www.billboard-japan.com/sp/d_news/detail/47684/2



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