面接授業受講記:加速器質量分析入門(松崎浩之先生)前半@文京学習センター

面接授業後のおやつ
レモンチーズチョコクロ♪

6月24日と7月1日の2週に渡って、土曜日の午後14:10~17:15まで、放送大学の文京学習センターで面接授業を受けました。この授業は全4回なので、まずは前半の受講記をアップいたします。受講したのは『加速器質量分析入門』というもので、先生は東京大学の松崎浩之先生です。

自然と環境コースの専門科目で、ちょっと難しいかな~とは思いましたが、シラバスには文系の方もどうぞと書いてありましたし、年代測定というのにも興味がありましたので、思い切って申し込みました。後半は東大の研究施設での体験実習があるのも魅力的でした(^^) ワクワク!


シラバスを見るとヨウ素129とかと書いてあったので、念のためお手製の元素の周期表下敷きを持って行きました。お手製と言っても、単に以前使った教科書から周期表をカラーコピーして挟んであるだけですが(笑)。


1回目は、質量分析と加速器の解説でした。質量分析の説明の時に、2002年にノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんのお名前がでました。質量分析ではイオン化というのが肝だそうなのですが、田中さんの研究はそのイオン化(タンパク質の)に関する大切な技術だったのだそうです。

★国立科学博物館のノーペル賞100年展の田中さんのページにリンクします→ https://www.kahaku.go.jp/exhibitions/tour/nobel/tanaka/p1.html


松崎先生は放送大学での面接授業を受け持つのは初めてだそうで、「いろんな学生さんがおられるそうですから」と、はじめは大切なキーワードについての復習や解説からスタートしてくださいました。まずは同位体の復習。


そしてお次は、同重体の解説。同重体というのが、測定したいものだけを検出するのに妨害となるそうで、それを取り除くのに加速器を使うのだそうです。


2回目では、加速器質量分析がどういう研究に使われているのかを、放射性炭素年代測定を例に学びました。


年代測定と聞いてまっ先に思い浮かべたのか南極から掘り出した氷の柱だったのですが、期待した通り、アイスコアのお話もありました。松崎先生の研究室でも50cmくらいのアイスコアを使って分析をしたそうです。その写真が資料に使われていました。

私はBS朝日で、南極観測隊に同行した女性報道カメラマンの方に密着した番組を何年かまえに見ていたので、その中に出てきたアイスコアの掘削の様子を思いだしました。

★朝日新聞の南極プロジェクトのサイトはこちら→ http://www.asahi.com/antarctica/


もうひとつの年代測定の例は弥生式土器でした。昔は土器のデザインで1パターン30年という感じで計算し年代を割り出していたらしいのですが、現在の放射性炭素年代測定をすると、今まで紀元前300年ごろから登場したと言われていた弥生式土器は、少なくとも紀元前800年にはすでにあったと考えられる結果が出るようです。

また、この年代測定という手法は確率分布として年代が表されるのだそうで、「何年代という可能性が何パーセントある」ということなのだそうです。ちなみに1%のずれは80年のずれだそうで、誤差の補正が大切なのだそうな。


3回目、4回目は、ヨウ素に関連して、チェルノブイリや福島での原発事故の時に放射性物質がどのように大気中を移動し、陸地に沈着したかを追う手法や、日本列島にもたくさんあると言われてるメタンハイドレートについて学びました。

ここでも同位体を用いての方法が紹介されました。とくにチェルノブイリの時に、ヨウ素が原因と思われる小児がん(甲状腺がん)が増えたので、福島の時にはこのヨウ素131というののデータを採ることが重要だと分かっていたそうです。しかし、チェルノブイリの時のヨウ素131はすでに半減期を過ぎてしまっているので、環境中で同じような挙動をする同位体ヨウ素129を調べ、ヨウ素131の土壌沈着マップを再構築するということが行われたのだそうです。

また、メタンハイドレートについては、天然ガスのでき方はまだよく分かっていないそうですが、メタンハイドレートのまわりにはヨウ素が濃縮してるのだそうで、ヨウ素は生物に吸収されるということと、ハイドレートは有機物の分解でできているのではないかという考えから、ハイドレートの生成時にヨウ素が放出されていたのでは?と考えられているそうです。

さらに、メタンもまたカーボンなので、これが地上にたくさん出てくると気候に影響があるだろうとも言われているそうです。ハイドレートの年代を測定し、生物大絶滅の年表と照らし合わせる等すると、絶滅の原因、あるいは天然ガスのでき方が分かるかもしれない・・・ということのようです。こちらはヨウ素同位体年代測定法というそうです。

後半の、3日目、4日目は、そのヨウ素を実際に分析器にかけられるように仕込んで、さらにそれを測定するという実習をするそうです。



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