きたやまおさむ『帰れないヨッパライたちへ - 生きるための深層心理学』(NHK出版,2012年)


放送大学は教養学部のみの通信制大学で、生涯学習の場としての位置づけもあるので、その学生のバックグラウンドは本当に幅広いです。

ですから、先月はじめたばかりのFacebookのグループ「放送大学の本棚」でも、さまざまなジャンルの本が次々と投稿され大変刺激を受けています。それらを興味の赴くままに図書館などで手にとっていたら、あっという間に積ん読が増えてしまいました(笑)。本当に積ん読になってはもったいないので、少しずつ読み進めていますが。

そんな中、標題の本は薄手の新書版ですらすら読めた一冊です。元フォーククルセダーズの北山修氏が、精神科医として書いた一般向けの本で、医大生の時に『帰ってきたヨッパライ』がヒットした話から、その後、引退してロンドンに精神分析の勉強に行くまでが冒頭で語られています。そこからテーマは嫉妬を中心に、フロイトやウィニコット、そして鶴の恩返しの「夕鶴」を取り上げながら、いくぶん引っ込み思案の過ぎるように見える、現代の日本人について考察しています。

「三角関係」や「幻滅」「錯覚」など普段ネガティブなイメージを持っていた言葉が、精神分析の世界から見るとヒトの成長過程にポジティブな影響のある大切なものだと分かり、とても面白く感じました。

★Facebookの公開グループ「放送大学の本棚」に投稿したものはこちらです→ https://m.facebook.com/groups/765351200311482?view=permalink&id=775997742580161


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